しし座の基礎情報
星座の名前 | しし(獅子) |
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学名/読み方 | Leo/レオ |
略符 | Leo |
面積(順位) | 947平方度(15位) |
作ったひと | プトレマイオス・クラディオス(トレミー) |
おすすめの 観測時期 |
春/4月下旬 |
20時南中 | 4月25日 |
隣り合った星座 |
うみへび座 おおぐま座 おとめ座 かに座 かみのけ座 こじし座 コップ座 ろくぶんぎ座 |
しし座の概要
しし座の特徴
春の代表的な星座で、黄道12星座のひとつです。シューメール時代(紀元前4000年)には獅子の星座として知られていた、大変古い星座です。
ギリシャ神話では勇者ヘラクレスに退治された人食いライオンとされています。
レグルス
しし座の1等星レグルスは「小さい王」という意味でその名付け親は地動説を唱えたコペルニクスと言われています。
1等星は全天で21個あるがレグルスはその中では最も暗く見えます。けれども、実際の明るさ(絶対等級)は太陽の330倍もあります。
レグルスは秒速329㎞という壮絶な速さで自転しているので、赤道方向が膨らんだ形になっています。
2つの銀河群
しし座にはたくさんの銀河が浮かんでいます。
中でも明るい銀河が群れを成している場所が2つあります。それがM66銀河群とM96銀河群です。
しし座流星群
毎年11月には、しし座の方向から多くの流星が出現する「しし座流星群」が見られます。11月のしし座は、23時過ぎに東の空から昇ってきます。
しし座流星群は、33年毎に大出現を起こします。次の大出現は2034年と予測されています。
しし座の見つけ方
春の宵、4月なら午後9時頃、5月なら午後7時頃に南の空を見上げると「?」を裏返しにした形の星の並びが見えます。
これがしし座の目印となる「獅子の大鎌」で、西洋の草刈り鎌に似ていることから名付けられました。獅子の大鎌が獅子の頭から前足に当たります。
また、春の大三角の頂点のひとつであるデネボラが獅子のしっぽになります。
しし座の見どころ
M66銀河群
NGC3628(上)、M66(左下)、M65(右下) © Daniel Verschatse (Antilhue Observatory) / 出典:NASA
獅子の後ろ脚の付け根にある3つの渦巻銀河M65、M66、NGC3628で構成される銀河群です。地球からの距離は3500万光年です。
口径8cmの望遠鏡で3銀河が同一視野内にかすかな光のシミとして見えます。
M96銀河群
M95 © NASA, ESA, Hubble, ESO, Amateur Data; / Processing&Copyright:Robert Gendler & Roberto Colombari / 出典:NASA
M96 © ESA/Hubble & NASA, C. Sarazin et al. / 出典:ESA/Hubble
M105 © Nick Rose. / 出典:ESA/Hubble
獅子の腹の部分にある銀河群です。
渦巻銀河 M95、M96、楕円銀河 M105が含まれます。地球からの距離は3800万光年です。
口径10cmの望遠鏡で3銀河が同一視野に淡い光の破片のように見えます。
しし座の神話・伝説
おわりに
南の空では百獣の王に相応しく堂々としているしし座ですが、ヘルクレス座が東から昇ってくると、しし座は大慌てで西の地平線へ沈んでいくように見えます。
是非一度、実際の夜空で確かめてください。
Special Thanks
「しし座の見つけ方」に掲載している画像の背景の星図は、ToxsoftさまのStella Theater Proを使用して作成しました。
Toxsoft: https://www.toxsoft.com/
- 沼澤茂美・脇屋奈々代 著『星座の図鑑』(2017)
- pp.9-40, 誠文堂新光社.
- 長島晶裕/ORG 著『星座の神々 全天88星座の神話・伝承』(1999)
- p.42, 新紀元社.
- 国立天文台「星座名・星座略符一覧(星座名の50音順)」(2019)
- https://www.nao.ac.jp/new-info/constellation.html 参照:2019-7-3
- Astro Commons「星座境界線」(2016)
- http://astro.starfree.jp/commons/constellation/boundary.html 参照:2019-7-8