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仲の良い双子の星ふたご座

星図 星座絵 星座線 ガイド
星座絵 星座線 ガイド

冬の終わりの2月下旬の宵、ほぼ頭の真上に2個の明るい星が輝いているのが見えます。

これがふたご座の兄弟星カストルとポルックスです。

ふたご座の基礎情報

星座の名前 ふたご(双子)
学名/読み方 Gemini/ジェミニ
略符 Gem
面積(順位) 514平方度(30位)
作ったひと プトレマイオス・クラディオス(トレミー)
おすすめの
観測時期
春/3月上旬
20時南中 3月3日
隣り合った星座 いっかくじゅう座
おうし座
オリオン座
かに座
ぎょしゃ座
こいぬ座
やまねこ座

ふたご座の概要

ふたご座の特徴

ふたご座は冬の代表的な星座で、黄道十二星座の3番目の星座として古くから知られています。その名の通りほぼ同じ明るさの2個の星が並んでいるのが特徴です

明るい方の星が1等星ポルックスでやや暗い星が2等星カストルです。ふたご座の2つの星は世界各地で対の星とされています。

イギリスでは「巨人の目」とする神話が伝えられています。日本では「眼鏡星」「兄弟星」などと呼ばれています。

ふたご座の見つけ方

ふたご座を探すには、冬の大三角形が目印になります。

オリオン座のベテルギウスからこいぬ座のプロキオンまで進んで、おおいぬ座のシリウスと反対側に直角に折れ曲ります。

そのまま視線を動かしていくと、ふたご座のポルックスに到着します。その隣で輝いている明るい星がカストルです。

 
ふたご座の見つけ方

この2つの星を先頭に、オリオン座の方に向かって二列に星が並んでいるのがふたご座です。

星座絵 星座線 星座・恒星名 ガイド

ふたご座の見どころ

ふたご座流星群

毎年12月11日から16日にかけて、カストル付近を中心として明るい流星がたくさん出現します。

1月の「りゅう座流星群」、7月から8月の「ペルセウス座流星群」と並んで三大流星群と言われています。

ピーク時には1時間当たりに30~50個くらいの流星が見られることもあります。

散開星団 M35

M35(左)、NGC2158(右)の写真

M35(左)、NGC2158(右) / Dieter Willasch (Astro-Cabinet) / 出典:NASA

カストルの足元に位置する、満月ほどの大きさの散開星団です。

7×50の双眼鏡では星雲の上に細かい星が見えます。双眼鏡でも明るい星が多く見られ十分楽しめます。

口径10cm程度の望遠鏡で微光星もはっきり見えるようになります。

散開星団 NGC2158

M35の隣にある散開星団です。

7×50の双眼鏡でM35と同じ視野に小さな星雲状に見えます。

口径10cm程度の望遠鏡で球状星団のように見えます。口径15cmで倍率を掛ければしっかり微星に分解できてとても面白くなります。

α星 カストル

ふたご座の2等星です。肉眼では1個の星に見えますが、望遠鏡で見ると1.9等星(A)と2.9等星(B)が近接して輝いている二重星であることが分かります。

面白いことにA星、B星はともに二重星であることが光のスペクトルの研究によって明らかになっています。

さらにこの四重星から離れたところに3番目の星であるC星が回っていて、この星も二重星なのです。結局、カストルは六重連星系という複雑な珍しい多重星となっているのです。

ふたご座の神話・伝説

おわりに

12月のふたご座流星群が有名ですが、ふたご座自体は3月ごろまで空高く輝いています。

親しい人と二人で眺めるのがこの星座に似つかわしいですね。

Special Thanks

「ふたご座の見つけ方」に掲載している画像の背景の星図は、ToxsoftさまのStella Theater Proを使用して作成しました。

Toxsoft: https://www.toxsoft.com/

沼澤茂美・脇屋奈々代 著『星座の図鑑』(2017)
pp.115-144, 誠文堂新光社.
長島晶裕/ORG 著『星座の神々 全天88星座の神話・伝承』(1999)
p.36, 新紀元社.
国立天文台「星座名・星座略符一覧(星座名の50音順)」(2019)
https://www.nao.ac.jp/new-info/constellation.html 参照:2019-7-3
Astro Commons「星座境界線」(2016)
http://astro.starfree.jp/commons/constellation/boundary.html 参照:2019-7-8
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