アンドロメダ大銀河で知られる星座アンドロメダ座
アンドロメダ座は、ギリシャ神話に登場するエチオピア王女アンドロメダの姿を表しています。
秋の大四辺形の北東の星がアンドロメダの頭にあたるため、比較的見つけやすい星座です。
アンドロメダ座の見どころは、なんといってもアンドロメダ大銀河M31でしょう。
秋の夜空では、たくさんの銀河を見ることができますが、それらの中でも最も大きく見える、有名な銀河です。
アンドロメダ座の基礎情報
星座の名前 | アンドロメダ |
---|---|
学名/読み方 | Andromeda/アンドロメダ |
略符 | And |
面積(順位) | 722平方度(19位) |
作ったひと | プトレマイオス・クラディオス(トレミー) |
おすすめの 観測時期 |
秋/11月頃 |
20時南中 | 11月27日 |
隣り合った星座 |
うお座 カシオペヤ座 さんかく座 とかげ座 ペガスス座 ペルセウス座 |
アンドロメダ座の概要
アンドロメダ座の特徴
アンドロメダ座は紀元前1500年頃から記録に残っている星座で、ギリシャ神話のエチオピア王女アンドロメダの姿をかたどっています。明るい星は少ないですが、アンドロメダ大銀河が有名です。
秋の大四辺形の東北の星(アルフェラッツ)は長い間アンドロメダ座とペガスス座で共有していましたが、現在はアンドロメダ座の星ということになっています。
アンドロメダ座の見つけ方
秋の大四辺形(ペガスス座)の北東の星がアンドロメダの頭にあたります。
ここから北東へアルファベットのAの形に星を連ねているのがアンドロメダ座です。
アンドロメダ座の見どころ
アンドロメダ大銀河 M31
M31
アンドロメダの腰のあたりにある渦巻銀河です。
アンドロメダ大銀河M31は日本で見える銀河では最大のもので、秋の夜空で最大の見所です。肉眼でも雲のようにぼんやりと光って見えます。
M31は私たちの住む天の川銀河と同じような渦巻銀河で、天の川銀河からは約230万光年離れています。
M31は天の川銀河に向かって近づいていて、約30億年後には衝突すると言われています。広い宇宙では銀河の衝突や合体はめずらしいことではなく、宇宙のあちこちで起きていると考えられています。
渦巻銀河 NGC891
NGC891 © Nick Rose / 出典:ESA/Hubble
アンドロメダの左足の下にある渦巻銀河です。M31を真横から見たような形をしています。
小口径の望遠鏡で細長い形が確認できます。
アンドロメダ座の神話・伝説
アンドロメダ座のモデルとなったのは、ギリシャ神話に登場する古代エチオピア王国王女のアンドロメダ姫です。
怪物ティアマトの生贄として捧げられ、襲われそうになっているところを、勇士ペルセウス(ペルセウス座のモデル)に助けられます。
おわりに
アンドロメダ大銀河M31は、アンドロメダ座の見どころという以上に、秋の夜空全体を代表する天体といえるでしょう。
M31は肉眼でも見えるので澄んだ秋の夜空で探してみると良いかと思います。
Special Thanks
「アンドロメダ座の見つけ方」に掲載している画像の背景の星図は、ToxsoftさまのStella Theater Proを使用して作成しました。
Toxsoft: https://www.toxsoft.com/
- 沼澤茂美・脇屋奈々代 著『星座の図鑑』(2017)
- pp.79-114, 誠文堂新光社.
- 長島晶裕/ORG 著『星座の神々 全天88星座の神話・伝承』(1999)
- p.144, 新紀元社.
- 国立天文台「星座名・星座略符一覧(星座名の50音順)」(2019)
- https://www.nao.ac.jp/new-info/constellation.html 参照:2019-7-3
- Astro Commons「星座境界線」(2016)
- http://astro.starfree.jp/commons/constellation/boundary.html 参照:2019-7-8