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星に寿命はあるの?星が死ぬ時には何が起こる?

夜空に輝く星々や太陽も、私たちと同じように年をとり、やがては死んでいきます。ただ、生まれてから死ぬまでの時間が、人間とは比べ物にならないほどに長いというだけなのです。

太陽のようにエネルギー源(水素)を燃やしながら光る「恒星」は、燃料が尽きると死んでしまいます。一方、地球のような「惑星」には定められた寿命はありませんが、周囲の星々の影響を受けて滅びる可能性はあります。

星の誕生について知りたい方は、以下のページをご覧ください。

星はどのように生まれるの?恒星と惑星の誕生の違いとは?

星の寿命はどのくらい?

恒星の寿命は、その質量に左右されます。質量が大きい恒星は莫大なエネルギーを生み出しますが、その分だけ燃料を使い切るのも早く、寿命が短くなります。反対に、質量の小さな恒星は、ゆるやかに燃料を燃やし続けて長生きするのです。

例えば、太陽や、太陽と同じくらいの質量の恒星は、100億年程度生きると考えられています。一方、太陽の10倍の質量を持つ恒星は、2,000~3,000万年ほどしか存在できません。

星が死ぬ時には何が起こるの?

恒星が死ぬ時に起こる現象には2パターンあります。「大爆発を起こす」ケースと、「ガスが徐々に抜けていく」ケースです。

太陽のような恒星は、自分の内部に存在する水素をエネルギー源として熱を生み出し、明るく輝いています。ただし、この燃料には限りがあるのです。 水素を燃やし尽くした恒星は、次にヘリウムを燃やしてエネルギーを得ようと頑張りますが、最終的には内部の圧力と重力との均衡が崩れて大きく膨らみ、温度が低下していきます。 この状態の恒星を「赤色巨星(せきしょくきょせい)」と呼びます。

オリオン座のベテルギウスは赤色巨星として有名 © Andrea Dupree (Harvard-Smithsonian CfA), Ronald Gilliland (STScI), NASA and ESA / 出典:ESA/Hubble

もともとの質量が太陽の8倍以上の大きな恒星は、赤色巨星になると大爆発を起こして死んでしまいます

一方、質量が太陽の8倍以下の恒星は、死ぬ時にも大爆発を起こすことはありません。内部のガスが徐々に抜けていき、「恒星の芯」とも呼べる中心部だけがポツンと取り残されます。 この恒星の芯は、「白色矮星(はくしょくわいせい)」と呼ばれています。

左下の小さな星が白色矮星シリウスB © NASA, ESA, H. Bond (STScI), and M. Barstow (University of Leicester) / 出典:ESA/Hubble

太陽が死ぬ時に地球も死ぬ?

エネルギー源を持たない地球のような惑星は、恒星のように燃え尽きて死ぬことはありません。しかし、太陽が死ぬ時には、地球も最期を迎えると考えられています。

年をとった太陽は、今よりももっと巨大になり、より明るく熱くなります。 当然、太陽に照らされる地球の気温も大幅に上昇。地球上に存在する水のほとんどは蒸発し、生き物はケタ違いの暑さに耐えられずに死滅してしまうことでしょう。 さらに太陽の寿命が近付き、半径が現在の100倍以上に膨らむと、地球は飲み込まれてしまうというのです!

これが、地球の「死」です。 私たち人間を含め、地球上の生き物は太陽の恵みを受けながら生きていますが、それは地球自体も同じ。太陽の恵みが途絶える時、地球そのものも最期を迎えるというわけです。

とはいえ、太陽の寿命が尽きるのは、今から50億年以上も先のお話です。 また、太陽が死ぬ時に何が起こるのかは、あくまでも現段階での予測であり、「絶対にこうなりますよ」と断定されたものではありません。 「地球がいつか死んでしまう」と考えると不安な気持ちになりますが、今の時点では心配する必要は全くないでしょう。

まとめ

永遠に存在するかのように思える星たちにも、やがて最期の時が訪れます。

しかし、「星は死んだら終わり」、というわけではありません。

恒星が死の間際に放出したガスは、新しい星々が生まれるための材料となります。さらに、私たちのような生き物の体を作る元素となり、命が受け継がれていくのです。

「太陽や地球が将来的に死んでしまうことは分かった。じゃあ、新しい星ってどうやって生まれてくるの?」と疑問に思った方は、こちらのページをお読みください。

星はどのように生まれるの?恒星と惑星の誕生の違いとは?

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