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星はどのように生まれるの?恒星と惑星の誕生の違いとは?

夜空にきらめく星たちも、私たち人間と同じように赤ちゃんとして誕生し、長い長い年月を重ねて、立派なおとなの星へと成長していきます。

とはいえ、同じ星でも太陽のように自ら輝く恒星(こうせい)と、光を放つことのない地球のような惑星(わくせい)とでは、生まれ方が異なります

恒星は、ガスの密集地帯で、水素やヘリウムなどが固まることによって誕生。一方の惑星は、恒星の材料になり損なったガスや塵(ちり)などが集まって生まれます。

太陽のような恒星はどのように生まれるの?

恒星は、宇宙空間に存在するガス(水素やヘリウムなど)や細かな塵(ちり)の密集エリア(※1)で誕生します

(※1)広大な宇宙空間において、ガスや塵は一定の濃度で分布しているわけではありません。濃度が濃い場所と薄い場所とが存在します。ガスや塵が密集しているエリアは、「星間分子雲」や「暗黒星雲」と呼ばれます。

ガスや塵が多く集まった場所では、重力の影響でガスや塵同士が互いに引き付けあい、収縮し、回転を始めます。ギュッと縮み、高密度になったガスと塵の塊の内部の圧力は上昇。やがて「星の赤ちゃん」とも呼べる「原始星」が誕生するのです

NASAのハッブル宇宙望遠鏡で撮影された、星形成領域

さらに原子星の中心部では、水素による核融合反応(※2)が始まります。核融合反応によってエネルギーを得た星は温度が上昇し、明るく輝きだします。光りだした星たちは、いわば「立派に成長したおとなの恒星たち」。地球からも「夜空に輝く星」として観測できます。現在の太陽もこの段階にあります。

(※2)恒星の主要なエネルギー源である水素同士がぶつかり合って融合し、ヘリウムへと変わる核反応のことです。

赤ちゃんとして生まれ、やがておとなの星へと成長する恒星。その先には「老い」や「死」が待っています。恒星の寿命や、死に際にみられる現象などについては、こちらのページで解説しています。

地球のような惑星はどのように生まれるの?

地球のような惑星は、恒星が誕生する過程で生まれます。恒星の赤ちゃんである「原始星」が作られる時にあぶれたガスや塵(ちり)が寄り集まり、固まったものが、惑星に成長するのです。

ガスや塵の小さなかたまりは、始めは恒星の周囲に散らばっています。これらはいわば「惑星のもと」です。

惑星のもとたちは、何度も衝突・合体を繰り返しながら、段々と大きなサイズに育ちます。直径が数キロメートルほどに育った惑星のもとは、「微惑星」と呼ばれます。微惑星は、惑星の赤ちゃんと考えてもよいでしょう。

密度が高まりさらに重力を増した微惑星は、さらに周囲の微惑星たちやガスを引きつけながら成長し、巨大な惑星となるのです。

ちなみに、太陽が生まれたのは、今から約50億年前。地球は46億年前に誕生しました。恒星である太陽の誕生から、惑星の地球の誕生までには、およそ4億年もかかっているのです。

地球のような「惑星」には、定められた寿命は存在しません。しかし太陽が死にゆく時に、地球も最期を迎えると考えられています。地球の死については以下のページをお読みください。

まとめ

太陽や地球だけではなく、地球以外の惑星や星座を形作る恒星たちも全て、始まりはガスや塵の小さな集合体でした。私たちと同じように、宇宙に浮かぶ天体のひとつひとつにも、赤ちゃんだった時代があるのです。

そう考えながら夜空を見上げると、遥か遠くの星々に対しても、なんだか親しみが湧いてきませんか?

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