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星の色は温度によって異なる!高温の星は青色、低温の星は?

夜空に瞬く星たちの色は、一見同じように見えるかもしれませんが、実は星によって違いがあります。

冴え冴えとした青白い色や温かなオレンジ色など、その色は星の表面温度によって異なるのです。

この記事では、星の温度と色の関係について解説していきたいと思います。

星の色は表面温度によって異なる

太陽や、星座を形作る星々のような恒星(※1)の色は、その星の表面温度によって異なります。

(※1)恒星・・・自ら燃料を燃やして熱を発し、光り輝く星たちのことです。

温度の高い星は青や白色に輝き、温度の低い星はオレンジ色や赤色に見えます。また、その中間の温度にあたる星は、黄色っぽく光ります。

星の色を温度の高い順に並べると、「青色(もしくは青白い色)→白色→黄色→オレンジ色→赤色」、となります。

有名な恒星をみていくと、青白く光るおおいぬ座のシリウスや、オリオン座のリゲルの表面温度は約10,000度。黄色く輝く太陽や、ぎょしゃ座のカペラはおよそ6,000度。赤い色をしたさそり座のアンタレスや、オリオン座のべテルギウスは3,500度前後です。

左からシリウス太陽ベテルギウス
(左) © NASA, ESA, H. Bond (STScI) and M. Barstow (University of Leicester)
(中央) © NASA
(右) © Andrea Dupree (Harvard-Smithsonian CfA), Ronald Gilliland (STScI), NASA and ESA  / 出典:NASA

炎を連想させる「赤色」は温度が高そうに思えますが、赤は低温の星の色なのです。とはいえ、赤い星の表面温度は最低でも2,000度以上。あくまでも、「低温」というのは恒星たちの間での話であり、私たちの感覚からすれば非常に高い温度だといえるでしょう。

地球が青いのも高温だから?

地球の写真

 © NASA/NOAA/GOES Project  / 出典:NASA

上で述べた通り、表面温度が高い星は、青色や白色に輝きます。

「じゃあ、地球が青いのも高温だからなの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんね。しかし、地球が青く見えるのには、表面温度とは別の理由があります

地球の青色は、地表の70%を覆うや、大気中で散乱した太陽光の色です。

海中に太陽の光が差し込むと、赤や黄色といった波長の長い光は吸収されてしまい、最終的に波長の短い青色だけが残るため(※2)、海は青く見えます。

(※2)紫色は青色よりも波長が短いですが、海の深度が深まると紫色も吸収されて見えなくなります。

また、空気中に漂うチリや水蒸気は、太陽光の青色のみを強く散乱させます(これが、空が青く見える理由でもあります)。このように、青い海や空に覆われた地球は、私たちの目に青く映るのです。

惑星である地球は、太陽などの恒星とは異なり、自ら熱を生み出して光る星ではありません。もちろん表面の温度も、星が青く輝くほどに高温ではないのでご安心を!

地球と同じ惑星に属する火星や水星、また衛星である月などの色も、表面温度とは関係がありません。

まとめ

表面温度によって左右される星の色についてご紹介しました。

星の色と表面温度との関係を頭に入れて夜空を見上げてみると、天体観測がより楽しく奥深いものになりますよ。ぜひ、双眼鏡や望遠鏡をのぞいてみてくださいね。

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