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個性豊かな8つの天体を紹介!太陽系の惑星の種類と特徴って?

太陽系には、地球を含めて全部で8つの惑星(※1)が存在します。

各惑星は、地球によく似た天体もあれば、全く異なる過酷な環境の天体もあり、とてもバラエティ豊かです。

このページでは、個性あふれる惑星たちの特徴を、太陽に近い順に紹介していきます!

冥王星は惑星の基準に当てはまらずに「準惑星」となったため、ここでは紹介していません。

水星~ほぼ真空の小さな惑星~

Mercury

惑星の中で太陽に最も近く、最も小さな天体が水星(マーキュリー/Mercury)です。

水星の大気は非常に薄く、ほぼ真空(※2)。これには、水星の小ささが影響しています。

天体はサイズが巨大で質量が大きいほど、重力が強くなります。水星はこの真逆であるため、重力が弱く、大気を引きつけることが不可能なのです。

厳密には、水素や酸素、ヘリウムなどがごく僅かに存在します。

水星といえば、無数のクレーターが特徴の惑星でもあります。最大サイズでは、直径1550kmものクレーターまで存在します。

こうしたクレーターは、隕石の衝突によりできたものです。水星の薄い大気中では、降ってきた隕石のスピードが落ちにくく、激しく地面に衝突してしまうのです。

金星~地球によく似た双子惑星~

Venus

 © SSV,MIPL,Magellan Team,NASA / 出典:NASA

金星(ビーナス/Venus)は、「地球の双子惑星」や「兄弟惑星」と呼ばれるほど、地球にとてもよく似た惑星です。

といっても、似ているのは質量や内部の構造のみ。金星の大気組成は二酸化炭素がメインで、とても人間が生きていける環境ではありません。

この二酸化炭素の温室効果の影響で、金星の地表の温度は400~500℃前後が常に保たれています。

金星は、生物が暮らすには過酷すぎる惑星ですが、「大昔には水が存在していたかもしれない」と考えられています。しかし、仮に水があったとしても、金星の超高温下では長期間存在し続けることは難しかったでしょう。

地球~命を育む水の惑星~

Earth

惑星の中で3番目に太陽から近いのが、私たち人類の住む地球(アース/Earth)です。

地球の地表の71%は海水に覆われており、このことから地球は「水の惑星(水惑星)」と呼ばれています。

地球の海水の割合は多すぎず少なすぎず、生物が生きていくために絶妙なバランスを保っています。

もしも海水の割合がもっと多ければ、地球の気温は現在よりもさらに上昇し、生き物は生存できないだろうと考えられています。

反対に、砂漠のように海水が少なすぎても、命を育む環境としては適していません。

地球は生物にとって、生きていく上では奇跡のような環境なのです。

火星~巨大な火山を有する赤い惑星~

Mars

 © NASA,ESA,the Hubble Heritage Team(STScI/AURA),J.Bell(Cornell University),and M.Wolff(Space Science Institute, Boulder) / 出典:ESA/Hubble

火星(マーズ/Mars)は、太陽系で最も大きな火山「オリンポス山」を有する惑星として知られています。

火星の直径は地球の半分程度。地球から見ると小さな惑星ですが、火星は「太古に海が存在していた」と考えられており、「もしかしたら生命が住んでいる(いた)かも?」と注目を集めている天体です。

しかし、火星の環境はとても過酷。大気は地球の150分の1ほどの薄さであり、少ない大気ゆえ、地表の温かさも逃げて行ってしまいます。

そのため、火星の平均気温はマイナス55度前後、冬にはマイナス100度以上になることもあるのです。

また、火星はその赤い色から、「禍々しい存在」として人々に恐れられてきたという歴史を持ちます。火星が赤い理由は、地表に酸化鉄という赤さびが大量に含まれているからです。

木星~太陽系最大の惑星~

Jupiter

 © NASA,ESA,and A.Simon(GSFC) / 出典:ESA/Hubble

地球のおよそ12倍の直径を持つ木星(ジュピター/Jupiter)は、太陽系一の大きさを誇る惑星です。

木星の主成分はヘリウムと水素。地球よりも太陽に似た組成を持つ木星は、「巨大ガス惑星(木星型惑星)」と呼ばれています。

木星といえば、美しい縞(しま)模様を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?天然石のタイガーアイにも似たあの縞模様の正体は、アンモニウムなどからできた雲です。

また、巨大な渦巻き模様は「大赤斑(だいせきはん)」と呼ばれ、木星の大きな特徴となっていますが、その大きさは徐々に縮小しており、いずれは消えてしまうだろうと予測されています。

土星~氷と岩でできたリングを持つ惑星~

Saturn

 © NASA,ESA,A.Simon(Goddard Space Flight Center),and M.H.Wong(University of California, Berkeley) / 出典:ESA/Hubble

土星(サターン/Saturn)は、細かな氷と岩からできた美しいリング(「環」と呼ばれます)を持つことで知られる惑星です。

木星と同じように、土星を構成している主成分もヘリウムと水素であり、このことから土星は「木星型惑星」に分類されています。

また、土星にも木星のような縞や渦巻きの模様が見られます。

木星の渦巻き模様が「大赤斑」というのに対して、土星の渦巻き模様は「大白斑(だいはくはん)」と呼ばれて区別されています。

天王星~昼と夜の間隔が長い青い惑星~

Uranus

天王星(ウラヌス/Uranus)は、淡いブルーが幻想的な大きな惑星です。その直径は地球のおよそ4倍。

天王星の自転軸は98度と、ほぼ真横に傾いています。これは、遥か昔に地球程度の大きな天体が2度ほど衝突したためと考えられていますが、まだ仮説にすぎません。

自転軸の傾きの影響により、天王星では昼が42年間続いた後、夜が42年間続くという現象が繰り返されています。

以前は木星型惑星のひとつにカウントされていた天王星ですが、研究が進むにつれて、「ヘリウムや水素よりも、氷やメタンが主成分である」ということが分かってきました。そのため、2020年現在、天王星は「巨大氷惑星(天王星型惑星)」と呼ばれています。

天王星が青く見える理由は、このメタンです。メタンには、太陽の赤い光を吸収し、青い光をはじく働きがあるのです。

海王星~太陽から最も遠い極寒の惑星~

Neptune

 © NASA / 出典:NASA

海王星(ネプチューン/Neptune)は、惑星の中では太陽から最も離れた極寒の天体。地表の温度はマイナス220度前後と、非常に厳しい環境です。

天王星よりも少しだけ小さな海王星ですが、その組成は天王星と似ており、「天王星型惑星」と呼ばれています。

海王星の大気中にもメタンが含まれているため、天王星のように青く見えます。ブルーの色合いは海王星の方が濃くハッキリとしているほどです。

海王星にも、「大暗斑(だいあんはん)」と呼ばれる高気圧から成る渦巻き模様が存在しますが、木星の大赤斑のように何百年も残り続けるものではありません。海王星の大暗斑は、非常に短い間にできたり消えたりを繰り返しています。

まとめ

太陽系の惑星たちについてご紹介しました。

私たちはついつい、星座を形作る華やかな恒星たちに目が行きがちですが、たまには個性派ぞろいの惑星に目を向けてみるのも楽しいものですよ。

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