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さんこうせいうん散光星雲

散光星雲とは、宇宙に広がるガスや無数の塵(ちり)が、そばで輝いている恒星の光や紫外線を受けて光っている天体を意味する。散光星雲のエリアは、新しい星の誕生の地(領域)となることでも知られている。

オリオン座の大星雲(M42)や、いて座の干潟星雲(ラグーン星雲・M8)などは、代表的な散光星雲。

代表的な散光星雲 オリオン座のM42(左)、いて座のM8(右)

私たちの暮らす地球が属する銀河系(天の川銀河)には、およそ1,000個ほどの散光星雲が存在すると考えられている。天の川の周辺では、特に多くの散光星雲が確認できる。

散光星雲には、赤っぽい色をしたものが多いが、残念ながら、赤色は暗闇において見分けにくい色である。そのため、肉眼で散光星雲を探すと、ボーっとした白い雲のように見えたり、なかなか見つからなかったり……ということもあるだろう。できるだけ、双眼鏡を使って探してみたい天体である。

散光星雲を観測する際には、夜空がよく晴れている日を選び、周囲に街灯などのない場所から空を見上げるのがおすすめ。

ちなみに、「ウルトラマンの故郷」という設定で知られるM78星雲は架空の天体ではなく、オリオン座の散光星雲のひとつ「M78」として実在する。M78は人気の高い星雲ではあるものの、その光は弱く儚い。国民的ヒーローの出身地(星?)としては、やや地味な印象を受ける散光星雲である。

オリオン座のM78 © Richard S. Wright Jr. / 出典:NASA

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