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へんこうせい変光星

変光星とは、明るさが変わる(=変光する)恒星のこと。

16世紀から17世紀にかけて、くじら座のο(オミクロン)星が明るさを変えていることに着目した天文学者たちによって、変光星が発見された。このくじら座ο星は、現在「ミラ(Mira)」という固有名で呼ばれている。 「ミラ」はアラビア語で「驚き」や「不思議」という意味を持つ。「全ての恒星の明るさは、常に一定である」と考えられていた当時の人々の目には、変光するミラはとても奇妙な存在に映ったことだろう。

恒星が変光する理由はひとつではない。明るさが変化する原因によって、変光星はいくつかのタイプに分けられる。

例えば「ミラ型変光星」は、進化の最終段階にさしかかった恒星が不安定になり、変光する。明るさを変える時のミラ型変光星は、私たちの心臓のように脈動することから、「脈動変光星(みゃくどうへんこうせい)」とも呼ばれる。ミラ型変光星の周期は100日以上、変光の幅が非常に大きいことが特徴。10等級ほど明るさを変える恒星も確認されている。

セファイド(ケフェウス座δ型変光星)も、脈動変光星のひとつだ。セファイドの変光周期は数日、長くても50日程度。明るさの変化も少なく、一定のリズムを保って変光することが特徴である。

恒星の表面が急激に爆発することで、突然強い光を放つようになる変光星は、新星と呼ばれる。「新星」という言葉には、「新たに発見された星」という意味もあるが、変光星の一種である新星とは関係がないため注意したい。

他の星の影響によって変光する恒星が、食変光星(アルゴル型変光星)。

食変光星は、ふたつの連星がお互いを隠し合うことによって、隠された方の恒星の明るさが暗くなったように見える。つまり食変光星の場合、他の種類の変光星とは異なり、星そのものの明るさが変わっているわけではない。

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